2004/07/21
田中宇の失楽園
田中宇とそのメールマガジンの存在を知ったのは,村上龍のメールマガジン JMM を通じてだったのか,たまたま同時期にその2つの購読を始めたのか,もはや覚えていないけれども,既存のメディアでは知ることのできない新鮮な情報を毎回楽しみにしていた。一般的に有名になったのが911からアフガン戦争に至る流れに対する解説だったのかどうかもよく知らない。田中氏がおかしくなっていったのは,イラクでの戦争がいつ始まるか,といった時期の報道あたりからだったように記憶している。
おれ自身,陰謀論はわりと好きで,「青山ブックセンターがつぶれたのも,アメリカとの関係悪化を恐れたイラン穏健派が画策した結果だ」という記述をどこかで見たとしたら,本当にそんなことがあるかもしれないな,と考えてしまう。だから田中氏のニュース解説も楽しめた。一般の人でも入手可能な情報源をもとにしながらも,インプットする情報量の多さを最大の武器にして文脈と裏を読んで,一般の人がふつうに見ているのとはまったく違った世界の姿を提示するというタイプの読み物は,存在価値があると思っていた。そういう見方もあるのか,という驚きを与えられて,ものを考えるきっかけにはなる。そして,彼のやってきたことというのは,形は最初メールマガジンだったけれども,ブログの一類型だったと言ってよい。それで金を稼ぐかどうかは別として,論評型のブログの手本になりうる存在だったと思う。
田中氏がおかしくなったのは,山形浩生氏(日本語訳)によると,もともと自分自身の視点を持たない田中氏が独自性を出そうとして特殊な情報源を探すようになった結果,陰謀論に目が行き,それに毒されていったという解釈が妥当のようだ。それはそうなのかもしれない。しかし,田中氏がかつて表明していた方法論に沿えば,別に特殊な情報源に頼る必要はなかったはずだ。彼が原点に戻るのは難しいかもしれないが,彼の方法論を受け継ぐ人は出てきてもいいと思う。
それが極東ブログだったりしたらいやかも。あれはあれで筆を惜しんでるところが読み物としての欠陥。確信犯だけどね。
[追記]これに関しては,yomoyomo さんから「当方の感覚に近かったので」とのことでリンクしていただいた。
なお,タイトルを「失楽園」としたのは Paradise Lost という言葉の直訳のつもりだった。決して渡辺淳一のアレのことを指しているわけではないというのは,まあ読めばわかるはずだけど。
おれ自身,陰謀論はわりと好きで,「青山ブックセンターがつぶれたのも,アメリカとの関係悪化を恐れたイラン穏健派が画策した結果だ」という記述をどこかで見たとしたら,本当にそんなことがあるかもしれないな,と考えてしまう。だから田中氏のニュース解説も楽しめた。一般の人でも入手可能な情報源をもとにしながらも,インプットする情報量の多さを最大の武器にして文脈と裏を読んで,一般の人がふつうに見ているのとはまったく違った世界の姿を提示するというタイプの読み物は,存在価値があると思っていた。そういう見方もあるのか,という驚きを与えられて,ものを考えるきっかけにはなる。そして,彼のやってきたことというのは,形は最初メールマガジンだったけれども,ブログの一類型だったと言ってよい。それで金を稼ぐかどうかは別として,論評型のブログの手本になりうる存在だったと思う。
田中氏がおかしくなったのは,山形浩生氏(日本語訳)によると,もともと自分自身の視点を持たない田中氏が独自性を出そうとして特殊な情報源を探すようになった結果,陰謀論に目が行き,それに毒されていったという解釈が妥当のようだ。それはそうなのかもしれない。しかし,田中氏がかつて表明していた方法論に沿えば,別に特殊な情報源に頼る必要はなかったはずだ。彼が原点に戻るのは難しいかもしれないが,彼の方法論を受け継ぐ人は出てきてもいいと思う。
それが極東ブログだったりしたらいやかも。あれはあれで筆を惜しんでるところが読み物としての欠陥。確信犯だけどね。
[追記]これに関しては,yomoyomo さんから「当方の感覚に近かったので」とのことでリンクしていただいた。
なお,タイトルを「失楽園」としたのは Paradise Lost という言葉の直訳のつもりだった。決して渡辺淳一のアレのことを指しているわけではないというのは,まあ読めばわかるはずだけど。